京大病院、医療ミス重なり男性死亡 誤点滴や蘇生措置で

 京都大病院(京都市左京区)は19日、薬の誤点滴や蘇生時のミスが重なり、入院していた男性患者が死亡したと発表した。事故の発生時期や患者の年齢について、京大病院は家族の強い意向があるとして、公表しなかった。

 京大病院によると、死亡したのは心不全と腎臓機能の低下で入院していた成人男性。CT(コンピューター断層撮影)検査のため、腎臓への負担をやわらげる作用のある炭酸水素ナトリウムを点滴した際、誤って本来必要な濃度の6・7倍の製品を投与した。男性は点滴中や点滴後に、痛みやしびれなどの異常を繰り返し訴えたが、医師や看護師はミスに気づかなかった。

 さらに、検査から3時間後に男性が心停止した際、蘇生措置をした医師が、血液を固まりにくくする薬を男性が飲んでいることを把握していなかったため、大量出血を招いた。男性の意識は戻らず、6日後に出血性ショックによる多臓器不全で死亡した。

 宮本享病院長は会見で、「期待を裏切る結果となり、心よりおわび申し上げる。いくつものミスが重なり、患者の訴えを的確に受け止めることができなかった」と話した。再発防止策として、院内マニュアルや電子カルテ入力システムの改訂、臨時の講習会を実施しており、医師、看護師、薬剤師の連携を強化するとしている。(野中良祐、向井大輔)

出典:朝日新聞DIGITAL

神戸・中央市民病院で医療ミス 肝臓の腫瘍見落とす

 神戸市民病院機構は29日、中央市民病院(神戸市中央区)で1件、西市民病院(同市長田区)で2件の医療ミスがあったと発表した。

 中央市民では昨年4月、80代男性の胸部単純CT(コンピューター断層撮影)で、担当医が肝臓に映った腫瘍を見落とした。男性は今年2月に別の病院で胆管細胞がんと多発転移を指摘されたという。同病院は男性と家族に謝罪し、男性は通院治療を続けている。

 西市民では今年6月、臨床検査技師が90代女性をベッドから車いすに移そうとして、支えきれず床に座らせた。女性は右太ももを骨折し、入院したという。また同月、50代女性に血液透析を行う際、装身具などを着けたまま体重を測定。実際より重い体重に基づき体内水分除去量を多めに設定し、女性は透析中に気分不良となった。いずれも患者と家族に謝罪したという。(長谷部崇)

出典:神戸新聞NEXT

鎮痛剤と麻酔剤を誤って投与 兵庫県立西宮病院で医療過誤

 兵庫県病院局は20日、県立西宮病院(西宮市)の60代の男性麻酔科医が9月、患者に点滴で鎮痛剤を投与すべきところを、誤って局所麻酔剤を投与したと発表した。すぐに気付いて処置し後遺症などはないというが、通常の30倍以上のペースで大量の麻酔剤を投与しており「放置すれば命の危険性もあった。大変遺憾で申し訳なく思う」とした。

 同局によると、患者は西宮市内に住む60代女性で、9月4日、卵巣の摘出手術を受けた。麻酔科医が手術後の痛みを抑える際、鎮痛剤と同じ場所に置いていた局所麻酔剤を点滴投与。15分後に女性がけいれんや血圧低下を起こして誤りに気付き、麻酔作用を抑える薬剤を投与したという。

 誤って投与された局所麻酔剤「アナペイン」は、1時間当たり6ミリリットル程度の投与が一般的とされるが、同200ミリリットルというペースで計約90ミリリットルを投与していた。(前川茂之)

出典:神戸新聞NEXT

健生病院医療過誤訴訟 病院側が争う姿勢/徳島地裁

 徳島健生病院(徳島市下助任町4)で受診した北島町の男性理容師=当時(69)=が死亡したのは医師が急性心筋梗塞の症状を見落としたためとして、遺族が病院を運営する徳島健康生活協同組合に約4887万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が3日、徳島地裁であり、病院側は請求棄却を求めて争う姿勢を示した。

 病院側は答弁書で、急性心筋梗塞は胸部の締め付け感や激しい痛みが特徴で、男性は胸の痛みを訴えていなかったと指摘。「直ちに心筋梗塞を疑えない患者に通常、心電図検査は行わない」と主張した。

出典:徳島新聞

新潟県立新発田病院で医療事故。精密検査が実施されず

新潟県は22日、県立新発田病院で医療事故が発生した、と発表した。

報道資料によると、患者は、新潟市在住の50歳代の男性。平成30年3月上旬、心不全の治療目的のため、他院より紹介され新発田病院に緊急入院。心不全の治療は経過良好により、同月退院した。

一方、紹介状には膵腫瘍・膵炎の疑いで精密検査を要する旨の記載もあったが、患者の状態(腎機能低下)や医師の異動などにより、精密検査が実施されず、膵癌の診断が遅れたという。

その後、平成31年1月上旬、休暇中の主治医に代わり先輩医師が外来診察したところ、精密検査が行われていないことが判明し、専門診療科に相談のうえ、患者の負担が少ない方法で精密検査を実施し、膵癌と診断。同月、患者・家族へ病状説明し謝罪した。

なお、患者は膵癌の治療を行ったものの、令和元年10月中旬、膵癌により死亡したが、診断遅延がなく、速やかに専門診療科で治療を開始していれば、癌の進行をある程度抑えることができた可能性があるという。

出典:にいがた経済新聞

名古屋市立病院で医療ミス=患者女性死亡-名古屋

  名古屋市立西部医療センター病院は23日、入院中の60代の女性患者に適切な処置をせず死亡させる医療ミスがあったと発表した。同病院は、1500万円の損害賠償金を支払うことで遺族と和解した。

動脈瘤増大見落とし=男性患者死亡-横浜市大病院

 女性は2016年4月に子宮頸(けい)がんで同病院に入院。女性には肺血栓塞栓症の既往歴があり、入院後に意識不明となる発作を計3回繰り返したが、すぐに意識回復したため担当医は同症になっていないと判断。女性は同年5月、再度発作を起こした際に肺血栓塞栓症が確認され、そのまま死亡した。
 同病院は入院中の3回の発作も同症の疑いが捨てきれず、「適切な処置を行えば死亡に至らなかった可能性がある」と過失を認め、「患者、ご家族におわび申し上げる」とコメントした。

名古屋市立西部医療センター病院は23日、入院中の60代の女性患者に適切な処置をせず死亡させる医療ミスがあったと発表した。同病院は、1500万円の損害賠償金を支払うことで遺族と和解した。

動脈瘤増大見落とし=男性患者死亡-横浜市大病院

 女性は2016年4月に子宮頸(けい)がんで同病院に入院。女性には肺血栓塞栓症の既往歴があり、入院後に意識不明となる発作を計3回繰り返したが、すぐに意識回復したため担当医は同症になっていないと判断。女性は同年5月、再度発作を起こした際に肺血栓塞栓症が確認され、そのまま死亡した。
 同病院は入院中の3回の発作も同症の疑いが捨てきれず、「適切な処置を行えば死亡に至らなかった可能性がある」と過失を認め、「患者、ご家族におわび申し上げる」とコメントした。

出典:JIJI.COM

兵庫県立こども病院が医療ミス 気管手術の男児が死亡

兵庫県立こども病院(神戸市中央区)は27日、心臓と呼吸器に先天的な疾患のある3歳未満の男児が、肺に空気を送るチューブの入れ替え手術を受けた際のミスで、17日に死亡したと発表した。チューブを誤って片方の肺のみに挿入したため、肺機能が低下したことが原因とみられる。同病院の中尾秀人院長らが会見し、謝罪した。

 同病院によると死亡した男児は、いずれも先天性の気管が狭くなる「狭窄症」と心疾患を患っており、昨年2月に治療のため同病院に入院。心臓の手術に備えるため、気管を切開して呼吸チューブを挿入し、同年4月に一度退院していた。

 問題があった手術は今年2月3日、50代の小児外科医と麻酔医ら4人が中心となって実施した。気管から挿入するチューブを、鼻から入れるものに変更する内容だった。チューブは本来、左右の肺の中間に挿入するが、誤って左肺のみに差し込んでしまったため、右肺の機能が弱まり、血圧と血中の酸素濃度が低下したという。

 医師らは手術中にこの事態を把握したが、対応が間に合わなかったという。男児は手術7日後の2月10日に脳死状態となり、3月17日に死亡した。

 中尾院長は医療ミスを認めた上で「死亡した患者と家族に深くおわびする」と謝罪。外部委員を含む医療事故調査委員会を設置し、原因を究明するとしている。

出典:神戸新聞NEXT

北大病院、酸素投与忘れ 重症細菌性肺炎60代患者、意識不明

 札幌市北区の北大病院(秋田弘俊院長)は10日までに、重症細菌性肺炎で入院中の60代男性患者の治療中、酸素を投与するための作業を忘れ、一時的に酸素が供給されない状態になる医療ミスがあったとホームページ(HP)で公表した。男性は意識不明の状態が続き、同病院は外部委員を加えた調査委員会で経緯を調査する方針。

 同病院によると、今月、複数の医師や看護師らが男性に人工心肺を使った治療を行った際、酸素を供給するため壁に設置された装置に管をつなぐ作業を忘れ、一時的に男性に酸素が投与されていなかったという。

 男性は少なくとも9日まで、意識不明の状態が続いていたという。同病院は北海道新聞の取材に対し、10日の容体については「事故直後より回復している」とするのみで詳細を明らかにしなかった。酸素供給が滞った時間についても、「患者のプライバシーに関わる」として説明していない。ミス発覚までの経緯やその後の処置が適切だったかどうかは「調査中」という。

 同病院は「このような事態が発生したことを深くおわび申し上げます」とコメントした。(斉藤千絵)

出典:北海道新聞

県立尼崎総合医療センター 男児に薬過剰投与謝罪

ことし2月、尼崎市の県立病院で、医師が誤って10倍の量の薬を処方し、服用した男の子が軽い意識障害を起こして救急搬送されていたことが分かりました。
病院は医療ミスとして男の子と家族に謝罪しました。

兵庫県によりますと、ことし2月、尼崎市の「県立尼崎総合医療センター」でおう吐やけいれん症状で受診した10歳未満の男の子に、小児科の男性医師が誤って10倍の量の抗けいれん薬を処方したということです。
翌日、自宅で薬を服用した男の子が、副作用で浅い眠りに入る軽度の意識障害を起こしたため、救急搬送され薬の過剰投与が明らかになったということです。
医師が電子カルテに誤った数字を入力していたことが原因で、処方箋を受けた院外の薬局から「投与量が多いのでは」という問い合わせがあったということですが、間違いに気がつかなかったということです。
男児に後遺症はないということですが、病院は医療ミスだったとして、男の子と家族に謝罪しました。
八木聰県病院事業副管理者は「このような事案が発生し、大変申し訳なく思っています。今後、より一層安全対策を徹底し、再発防止に努めます」とコメントしています。

出典:NHK NEWS WEB

県立がんセンターで医療事故 患者体内に医療器具が留置

 兵庫県病院局は27日、県立がんセンター(明石市)で、血栓(血の塊)を捕捉する医療器具が、子宮体がん患者の40代女性から回収できなくなる事故があったと発表した。別の病院で開胸手術をして取り除いた。その後の経過に問題はないという。

 医療器具は金属製のフィルターで、カテーテル(細い管)を使って静脈内に留置する。女性はがん手術前の昨年末、肺の血栓を防ぐためフィルターを挿入。今年1月にワイヤで回収しようとしたが、医師の作業ミスでワイヤがフィルターから外れた。長期間留置すると新たな血栓ができる恐れがあるという。(佐藤健介)

出典:神戸新聞NEXT